Power BIを使用したSystemCenterConfigurationManager可視化
今日は、PowerBI を使用して SCCM の可視化を行ってみたいと思います。検証環境は以下のような構成です。
WindowsServer2016
SQLServer 2017
PowerBI Desktop
System Center Configuration Manager current branch 1704
最終的に、SCCMのSQLから自動的にデータを取得してPowerBI上で以下のような画面が見れる事を目的にします。
また、今回の検証で行うPowerBIとSCCMの連携では、SCCMでの運用負荷の削減効果を期待しています。特に管理デバイスの台数が多い場合なかなか大変ですよね。
今回の構成では、PowerBIソリューションテンプレートを使用して、サクッと分析画面を作成していきます。
PowerBIソリューションテンプレート
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/solution-templates/sccm/
構成に必要なシステム要件は以下の通りです。
- System Center 2012 Configuration Manager R2 SP1 or later. Read access to System Center Configuration Manager database is required.
- Destination database: Azure SQL database or SQL Server database (SQL Server 2008 R2 SP3 or later).
- For the machine where the installation is run, Microsoft .NET Framework 4.5 or later & PowerShell version 5.0 or later.
- Power BI Desktop (latest version)
- Power BI Pro (to share the template with your organization
※PowerShellのバージョンはGet-Hostでバージョンの確認ができます。
ちなみに今回はPowerBI Desktopをサーバーのローカルにインストールして、直接SQLサーバーから情報を取得しています。
■PowerBIソリューションテンプレートの連携自体はこちらのURLから簡単に行えます。
https://bpsolutiontemplates.com/?name=Microsoft-SCCMTemplate
まずは、画面中央のサインアップを選択し、サインアップを行います。
ビジネスソリューションテンプレートのアクセスを許可します。
ダウンロードボタンが表示されるので、ソリューションテンプレートのダウンロードを行います。
その後、設定を実施したいコンピューター上でダウンロードしたファイルを実行し、インストールします。
今回はAzure DBではなく、ローカルのSQL Serverに接続するので、SCCM の DB と疎通がとれる環境である事が必須です。
インストールしたテンプレートを実行します。
ウィザードが起動するので、NEXTを選択します。
SCCM のデーターベースに接続する為の認証情報をここで入力します。”validation ”をクリックし、正しく認証が行われるか確認をしてください。
成功した場合は次へ進みます。成功しなかった場合はDBと接続可能な環境か、認証のためのユーザー名の指定の記述が間違っていないかなどを確認してください。
次に情報のソースとなるサーバーと、DBを選択します。”validation ”をクリックし、正しく接続が行われるか確認をしてください。
次にターゲットとなるサーバーを指定します。取得したデータをホストするSQL DBを作成し、選択します。
トリガーの時間を調整したい場合には、ここで値を指定します。ここでも、”validation ”をクリックしてから次へ進みます。
RUNを選択します。その後の処理には少し時間がかかりますので、待機します。
Download Reportを選択して、レポートをダウンロードします。
私の環境では、この後 Power BI Desktop をインストールしましたが、ここでは Power BI インストールについては省略します。
先ほどダウンロードしたソリューションテンプレートをPower BIで起動させます。上図のような画面が立ち上がるので、メニューの中のクエリの編集-クエリの編集を選択します。
左側のメニューからサイトを選択し、資格情報の編集を選択します。
Power BIのウィザード内で指定したSQL DBに接続する為の資格情報をここで入力します。編集が正常に行われると先ほどの警告が消えます。
ホームタブを開き、最新の情報に更新を選択します。
クエリの取得が開始されるので、しばらく待機します。これで設定は完了です。
サンプルとして、私が検証を行った環境では以下のようなデータが取得できました。
■ダッシュボード(Endpoint保護は今回構成していないので空です。)
■WindowsUpdateの要約
■検証端末のソフトウェアインベントリ(検証環境はAWSを使用したので、AWS関連のソフトウェアが多いですね)
このような形で、ソリューションテンプレートを使用すれば、比較的簡単に Power BI で管理端末の状況の可視化ができます。
デバイス管理の製品については、”運用のしやすさ”という点も製品を選ぶ上で大きな要素の1つだと思います。Power BI との組み合わせによって、管理デバイスの可視性についても SCCM 単体の場合と比較すると非常に高くなります。
ソリューションテンプレートを組み合わせる事によって、連携の為の設定もスピーディーに実現可能です。(ちなみにソリューションテンプレートは英語版しかまだありませんでした。)
SCCM自体の機能については、また別の記事でご紹介をしますが、Windows10機能アップデートの管理(グループ毎に分けてアップデート計画が可能)、それと帯域制御、ピアキャッシュ、ブランチキャッシュ等のネットワーク負荷軽減機能が大きなアピールポイントじゃないかなと思います。IISでのセッション数制御を組み合わせてもいいですね。
他にも、幾つかSCCMの管理状況を可視化する方法(OMSなど)はありますが、それはまた別の記事で記載させていただければと思います。
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